筆者39歳
母親教室の託児
未就園児を持つ母親を対象に、一回2時間程度、計8回行われていた。
会場はおもちゃや遊具がある公的施設、10人程度の子どもを、数人のスタッフで見守る。
母親が別室で講習を受ける間、託児の子ども達を遊ばせて待つ。
事前に打ち合わせがあり、子どもの様子を聞いたり、どの子をどのスタッフがおおよそ見るかの相談をしたりした。
当然、離れるときは「この世の終わりか」というくらいに大泣きである。
事前にアンケートを取って、好きなものを聞いておいたり、呼び名をガムテープに書いて肩に貼っておいたりと準備も大切である。
事前に聞いていた好きなアイテムでも、涙が止まらないことも多い。泣く子を抱いてあやしながら、その子の興味が持てるものを見つけていく。車か?電車か?ままごと?人形?どれがハマるかなと
同じ託児の場に自分のきょうだいがいると安心して、母と離れたあとも落ち着いてくるのが早い。
講習のために集まった母親の子ども同士は知り合いでもなく、託児の初めの数回は泣きが止まらず
こちらもヘトヘトである(笑)
子育てに悩むお母さんのサポートをしたい気持ちがあり、
母親講座では自己の解放があるようで、回を重ねる度に表情が和らいでいく若いお母さんたちを見ると、こちらもやりがいがあるというものだった。
市議会コンサート出演者の託児
市議会コンサートとはなんぞや?と思われる方も多いだろう。
市議会の会場を市民に開放して、市民に市議会を身近に感じてもらうのが目的らしい。
市が万一の事故等については保証します、保育士資格を持っている人に来て欲しいけれど、託児代は出せない代わりに昼食を用意します、とのことだった。
万一の保証や、託児者の資格の有無、代金は出せないけど昼食で(笑)という辺りが、公的機関っぽいなと感じた。
手ぶらでいいと言われたので、市役所に赴くと、託児の会場は会議室の一室。
木のレールや電車、お絵描きできる紙やクレヨンが置いてあった。
筆者が託児をした際は、市民コーラスをしている団体だった。
白のブラウスに黒のロングスカートという出で立ちの若い母親と、4歳位のどことなく品のいい男の子があらわれた。
ドレスでお別れをするときも、男の子は「いってらっしゃーい」と馴れたもので、よくある光景なんだろうなと納得した。
男の子といろんな話をしながら、木のレールで列車を走らせた。よく長男と木のレールで遊んだことを思い出していた。
いずれかの園に通っていて集団生活の経験がある子どもと、未就園児と呼ばれる集団生活の経験がない子どもとは、託児の大変さが全く違う。
この男の子は集団生活の経験があったようで、母親と離れて遊ぶことにも戸惑いがなかったようだ。
お昼時だったので、幕の内弁当が置かれ、男の子と話をしながら食事をした。
「○○して遊ぶのが好き」など会話をし、一緒に電車のレールを組み立てて、楽しく託児をした覚えがある。
生協の講座での託児
前出した母親講座と同様で、その場に集められた子ども達を別室で預かる。
母親講座と違ったのは、託児のスタッフがその日のために集められた初顔合わせで、事前の打合せなどがなかったことだ。
子どもに話し掛けるでもなく、部屋の隅で腰を下ろし、「子どもが遊んでいるのを無表情でただ遠巻きに見ている」託児スタッフの女性もいて、本当に驚いた。
全てのスタッフが保育士資格を持っているわけではないだろうが、
託児のバイトをする人はきっと子どもが好きで、一緒に遊んだり、絵本を読んだりするものだと思っていた。
託児といっても、いろんなパターンがあるなと思ったものだ。