素敵なせんせいをめざすあなたに
筆者36歳
通信教育で資格をとった人に話を聞きにいく
「子どもにかかわる仕事がしたい」
一度は諦めた幼稚園教諭の夢が、むくむくと湧き上がっていた。
佛教大学なら通信教育で免許が取れると聞き、大学からパンフレットを取り寄せてみた。育児に従事する専業主婦に、その学費は高額に感じた。
目先を変えて、保育士資格を通信で取るのはどうだろう。
通信教育で保育士資格をとり、保育士として働いている知人がいることを聞いていたので、連絡先を紹介してもらった。
彼女も、筆者と同じくらいの子どもが3人いる。
自分一人で勉強をして、家事や育児をしながら資格をとるなんて、すごいメンタルだ。
近くの喫茶店で待ち合わせをして、保育士資格に対する思いや勉強方法を尋ねた。
「エンゼル◯◯」という通信教育で、サイトにアクセスして、問題や回答などのデータを大量にプリントアウトするらしかった。
子ども達が学校や園に行っている間に勉強したという。
保育士資格は年1回の学科試験が10科目。
(現在は年に2回、8科目に!)
科目ごとに合格するとその科目は3年間有効で、3年経過すると合格資格が消えてしまう。
勉強を始めて3年以内に学科試験を全科目合格することで、次の実技試験に進むことができる。
学科試験をパスすれば、実技試験に落ちることは少ないそうだ。
そろそろ長く働きたいと思ってて。
わたし、高卒で何も資格とかないからー
何か肩書きが欲しかったのよねぇ
返す言葉が見つからなかった。
彼女のタフさは、そのハングリー精神からきているのかもしれない。
筆者も特にこれと言って資格もない。
大学まで出してもらっている両親に感謝をした。
目指す方向にいる人に話を聞くと、
「自分もやれるかも?、がんばろう!」と、やる気も沸いてくる。
先に始めている人から話を聞く
先に保育士資格の勉強を始めていた友人から、「育児経験があるから、子どもの発達に関する科目からするといいよ」と聞いた。
自宅に帰ってテキストを見ると、なるほど、乳児期から幼児期の発達についてはわが子の成長段階を思い出して、理解がしやすかった。
首すわり、寝返り、腹這い、つかまり立ち、伝い歩き、自立歩行
例えば、0歳児を抱き上げた時に足を交互に出すのを、原始歩行という。こういうシーンがあったな、と思い起こせる。
勿論、こんな平易な問題ばかりではないが、理解しがたい塊のように感じていたテキストの束も、理解を進める事で少しずつほどけていった気がしてきた。
なりたい方向で、少し先を走っている人物に話を聞くことは、やる気ももらえるし、胸に響く提案も得られるものだ。当の本人は何気ないコメントのつもりでも。