通信制大学で中高の教員免許をとったYさんは
現在母校で教鞭をとられている。
通信制大学の学生の会である「学友会」で、
県の支部長をされていた。
毎月発行されていた支部通信では、
試験やスクーリングの案内が載せられ、
「支部長のつぶやき」という手記を毎回興味深く
拝読していた。
本人の承諾を得て、幾つか紹介したい。
先日、支部では入学の皆様を対象に
新入生オリエンテーションを開催させて頂きました。
これから通信教育課程で学ぼうとされる方々の
意欲に感化される思いでした。
「初心忘れるべからず」という言葉は
昔から親しまれています。
これは600年ほど前に能を大成した
世阿弥が残した言葉だそうです。
世阿弥の言う「初心」とは最初の志に限らず、
人生の中には、いくつもの初心があるのであり、その時々でそれらの初心を大切にするということだそうです。
世阿弥の言うように、人生には何度も初心に立つ場面があるように思います。
進学や就職は分かりやすい例だと思いますが、
環境や立場が変わっていくことで、
人は常に新しい初心に対峙させられている。
自分が今、初心に立たされているのだ
ということに自覚をもって、
気付ける力を磨いていくことが
大切なのではないかと感じます。
支部長の活動を通して
多くのことを学ばせて頂いていることに
本当に感謝しております。
支部の皆様と関わることで支部に愛着も湧き、それが学習のモチベーションになり
有難いことに修了も見えて参りました。
そんな経験から是非、
通信教育課程で学ぶ方々には
積極的に学友と関わる機会をもって頂きたいと
感じております。
(現在はオンラインでつながりをもっています)
卒業や修了が目標ではありますが、
あくまで通過点であり、
学位や資格をいかして
自己実現を果たしていくことが大切である
と考えます。
目の前の目標を見失ってはいけませんが、
そこに執着し過ぎると
人間性や社会性を磨いていく機会を
見逃してしまうのではないでしょうか。
…
先日、介護等体験で
実習に行かせて頂いたのですが、
私と同じ実習生さんで挨拶も出来ない、
実習の準備もしっかり出来ていない方が
いらっしゃいました。
同じ通信教育課程で学ぶ学生として
非常に残念で恥ずかしい思いが致しました。
何を学んでいるのかが重要なのではなく、
どのように学んだかが
問われている気が致します。