小学校教員の就活
素敵なせんせいをめざすあなたに
筆者48歳
小学校教員の就活 アプローチ
こちらの希望と学校側の要望がかみ合わない。
〇〇サポーターとして採用面接をした小学校は、既に決まった方がいたようで、不採用。
代わりに「小免をお持ちならぜひお願いしたい」と依頼された小学校は、車で40分以上かかり、冬季の雪による通勤が心配で、丁重にお断りした。
焦っていると、小学校勤務の知人が、
「ハローワークの求人検索で、〇〇中学の支援担当の募集が出ていたよ。試しにそこの教育委員会に聞いてみたら?」
とりあえず、そこの教育委員会に電話してみることにした。
中学の免許などもっていないが、中免の有無は問わないという。
あの…◯◯中で支援の担当を募集しておられるのを見てお電話しました
中学生の指導は考えたことがなかった。
小学校下学年なら、今まで接していた幼稚園児に年齢も近く、イメージができた。
中学生は自分の子どもしか知らず、他の子とどう接するのか想像もつかない。
ちなみに…小学校は募集していらっしゃいませんか?
あー、ありますよー。支援担当でなくてフリーの常勤です。
フリーも常勤も何をどうするのか、授業もどのくらいするのか、よくわかっていなかったが、なぜかウキウキするものを感じた。
お給料を聞くのも忘れていた。
何より、電話口に出られた教育委員会の女性の対応がすごくよかったのだ。
小学校に連絡してみますと言われ、連絡先を伝えると、折り返しすぐ電話がかかってきた。
電話の向こうがざわざわして、校長先生の声が弾んでいる。
その学校の場所もわからずGoogleで検索した。慌てて履歴書を書いて小免をコピーした。
小学校教員の就活 ゴール手前
翌朝小学校に向かうと、校長室に通される。校長先生も教頭先生も満面の笑みだった。人ってあんなに笑顔になるんだ。
採用されてありがたかった。
3月末の金曜日。幼稚園の離任式当日の朝のことだった。
小学校の初出勤は週末が明けた4月初めの月曜日。
…離任式までに間に合った!
離任式では「◯◯先生は◯◯幼稚園に行かれます」とか「お辞めになっておうちの事をされます」など、身の振り方を園児や保護者に伝えている慣習がある。
だからどうしても離任式までに、次の勤務先を決めておきたかったのだ。
小学校で書類を書いて打ち合わせを終えると、簡単に昼食を済ませて、幼稚園の職員室に駆け込んだ。
スーツ姿の先生方が一同に揃い、リズム室には園児や保護者が続々と詰めかけていた。