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スクールカウンセラーとは⑧忘れられない学年 たつとみ先生

スクールカウンセラー

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管理人
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管理人が公認心理師をめざすにあたり、対策講座でお世話になった予備校で知り合ったたつとみ先生。

スクールカウンセラーとして活躍されているたつとみ先生に、スクールカウンセラーをめざす経緯や体験を連載していただいています。

類似した事例に関わってはいますが、内容はフィクションです。

スクールカウンセラーとは⑦不登校の子が学校へ たつとみ先生

スクールカウンセラー 初めての学年


よく先生は『最初に関わった学年が、良い意味にも悪い意味にも忘れられない』ということをよく聞くけれど、学校現場に勤め始めて関わった初めての『不登校児』である彼も自分が学校現場に入ったときの中学1年生。この学年との関わりは今でも忘れられないエピソードがたくさんある…。


ギリギリ2クラスになるぐらいの人数しかいないこの学年において、とある1人の女の子と決して一緒のクラスにしてはならないという男の子がいた。

理由は小学校6年次に女の子に対してその男の子がノコギリで切りつけるという事件があったというのがその理由だ。

2学年への進学時に担任の先生からクラス分けについて相談を受けた時、学習成績順に生徒を並べてみると、ものの見事に上位半分が1組、下位半分が2組になった。

中1のクラス編成は小学校の担任の先生が決めるので、この男の子に対応するためのクラス編成にしたものが成績と一致した。

どういうことかというと、この男の子は下位の側に入るのだが、保護者がこの男の子と同じクラスになるのを拒む家庭の子を中心にクラス編成を組んだ結果、成績上位の子、

つまりは学習面にこだわりのあるご家庭とその男の子と同じクラスになるのを拒むご家庭が一致したということだった。

それだけその男の子に対して学年全体が敏感になっているということがわかるような学年だった。

その男の子のお母さんもとても敏感な方で、生徒指導員になって民生委員さんと学校内で連携をとる際、自分の精神病院で得た知識がすぐに役に立つ相手であることもわかった。

1人息子であるこの子を東大に入れたいと本気で思っている方で、小学校時の事件から事件が起きた要因は相手の女の子にあるにも関わらず、他の保護者からのいろいろ言われたと毎日のように教育委員会に苦情として電話してこられる。

そんな状況であった。

スクールカウンセラー 子どもへの気づき


また、別の子を見ていて大人の敏感さは子どもたちに伝播しているのを感じられることもあった。

4月にこの学年の子どもたちが入学してきてから、1人他の誰ともかかわりが薄く、誰かとペアになる際に必ず1人あぶれてしまう女の子がいた。

その様子をしばらく見ていて自分が担任の先生に伝えたことは、

たつとみ先生
たつとみ先生

おそらくこの子は不登校になります

ということだった。実際に中学2年生になったとき、教室に行くことが出来なくなり、保健室に登
校してくるようになったが、同じ学年の生徒誰1人、この子のことを担任等に尋ねてくるということはなかった。

文化祭等のイベントで、別室登校してきているこの子に聞かなければならないことがある場合でも、誰が聞くかということを本人の目の前で揉めていることさえもあった。

体育祭に何とか出席できた際も、同じチームに入っていてあからさまに嫌がる子もいたぐらいだった。

スクールカウンセラー ができること


自分が出来ることは、その子の居場所を別室で作ってあげることぐらいだった。

何とか学校に通うことは出来ていたが、中3になる時、自分自身が転勤でその学校を離れなければならなくなる頃には『自分は自分!』という意思をしっかり持てるようになってきていた。


先の男の子は、彼が中3になり、自分が転勤になってしまった後、どこからか連絡が来て個人契約して家庭教師を務めた。高校に進学し、今は普通に社会人として過ごしていると聞いた。


不登校の女の子は中3になり、関わる人がいなくても関係なく登校するようになり、同じ中学の生徒がいない公立高校を受験して普通に高校生活を送り、今は一児のお母さんになっている。

スクールカウンセラー 過去の自分


元々不登校児であった自分自身が、『過去の自分』として見ていたであろう子どもたち。

学校現場に入ってから目にする経験の数々は、その子どもたちが多かれ少なかれ周囲の環境たる親や先生をはじめとした大人の影響を受けていることを目の当たりにする場であったと思う。

この生徒指導員としての勤務は7年ほど続けたけれど、居場所の無さを感じていた自分が学校現場で確認できたことは、やはり自分のやりたいこと、そのターゲットは子どもの居場所たる親をはじめとした大人の安定を目指すことだった。


後にスクールカウンセラーとなり知り合った香川大学教授の小柳晴生先生が私を評して言って下さった

たつとみさんは机上ではなく経験からものを言う臨床家だから…

という言葉。

その自分自身の日々の行動の土台となり確信となったのが、自分の初めての学校現場でのこの『忘れられない学年』との思い出なのだと思う。

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たつとみ先生、今回も素敵なお話ありがとうございます✨

教員仲間でも、「思い出深い学年」「忘れられないクラス」というフレーズが出てきます。

子どもの様子を見て、「おそらくこの子は不登校になります」と伝えられているのも

経験上からの気づきで、さすがだと思わされました。

不登校になった子どもたちでしたが、たつとみ先生がいつも仰っている

「その子の居場所を別室で作ってあげる」という実践をされ、

社会人、母として成長を聞かれて、さぞうれしく感じられたことと思います。

また、子どもの居場所たる親をはじめとした大人の安定を目指すことを念頭におかれていて

こどもの居場所つくりは大切な仕事なんだと改めて感じました。

https://sensei.style/Japan/wp-content/uploads/2022/10/3EEDB0A0-5C8A-4E9E-BE7F-483423451946.png管理人からのお願い

たつとみ先生の希望で、連載記事の感想をいただけたらありがたいです

たつとみ先生に届きますので、温かいメッセージをお願いできれば

下の参考リンクをタップしてGoogle foamからご入力を✨ ⇩

追記 2022年11月5日に不具合を修正しました。それ以前に入力いだたいた方は

恐れ入りますが 下記のGoogle Dogsから再入力いただけると幸いです💦

コーヒーと文房具のイラストのヘッダーです 

たつとみ先生
たつとみ先生

感想をお寄せくださるとうれしいです!

まだまだお話は続きます。

スクールカウンセラーとしての体験を紹介できて

感謝です