通信制高校

高校教員として歩み続けるMicchey先生の記録。
通信制大学で学び直し、複数の教員免許を取得しながら、さまざまな挑戦を重ねてこられたMicchey先生。
これまでセンセースタイルでは、その歩みを寄稿という形で紹介してきました。
その後、現在は通信制高校の先生として勤務されていることを知りました。
最近は、私自身も「通信制高校の先生になりたい」という方からキャリア相談を受ける機会が増えています。
そこで今回、ぜひその後のお話も聞かせていただきたいと続編をお願いしたところ、快く引き受けてくださいました。
通信制高校という学びの場が広がる今、先生として働く場所も、以前よりさまざまな選択肢があります。
今回の記事では、Micchey先生がどのようなきっかけで通信制高校の先生になったのか。そして、実際に働いてみて感じた全日制・定時制との違いや、通信制高校で先生として働くことについて、実体験をもとに綴ってくださっています。
これまでの連載記事は、記事の最後にリンクをまとめています。よろしければ、そちらもあわせてご覧ください。
※本記事は、通信制高校や定時制高校での勤務経験を持つMicchey先生から寄せていただいた原稿を、原則として原文のまま掲載しています。学校によって制度や教育課程、単位修得の要件などは異なる場合があります。
2026年7月28日
From Micchey
通信制高校の教員になったきっかけ
通信制高校の教員になったのは偶然が偶然を呼んだ結果でした。今から10数年前のことになります。
その年は9月という中途半端な時期に公立高校の病休代替講師の職の任期を突然切られてしまいました。(病気で休んでいた教諭が予定より早く復帰することになったからです)
しかも、所属していた高校の(やる気のない)校長から次の仕事の世話もしてもらえませんでした。
職を失った後、途方に暮れていた私は、来る日も来る日もハローワークに行っても塾講師の募集は年度途中からなので採用は難しいと言われ、だからといって教える仕事を諦める選択肢もなく、なんの予定もなく気落ちして地元の駅構内を歩いていました。
たしか10月の終わりごろだったかな?駅構内のラックに置いてあった求人のフリーペーパーが目に留まりました。
「もう、他の仕事に就くことにしようかな」などと諦めモードで、パラパラとページをめくりました。突然、ある求人が目に留まりました。
「通信制高校のスクーリング講師 募集」
私立広域通信制高校のスクーリング授業を担当する講師の求人でした。しかも、地元で働くことができるとのこと。スクーリングの時期のみの仕事と記載がありました。応募条件は高校の教員免許所持者とのこと。
「問い合わせてみようかな。」
自宅に戻り、さっそく問い合わせ。追って、履歴書等を送付しました。
そこから1か月、音沙汰がありませんでした。
「書類選考で不採用になったのかな」そう思っていたところに、必要書類が送られてきました。速やかに書き上げて郵送しました。
通信制高校 採用選考
採用試験は書類選考のみでした。履歴書と職務経歴書の送付だけでした。
(その後、教員免許の授与証明書の提出を求められました。)
その後、応募先の高校の事務局からの電話がありました。年明けの冬スクーリングから出講してほしいとのこと。
「はじめての通信制高校の授業、どんな感じかな。」
年明けの1月、初めてのスクーリング出講。貸し会議室を会場としてのスクーリングで、生徒は少数でした。これまで経験したクラス授業とは勝手は違いました。
初出勤のスクーリングは2日間でした。本部から来られた先生と協力して充実したスクーリングになりました。
その後、1週間ほどして事務局から電話がありました。
「スクーリングいかがでしたか?」「非常にいい雰囲気で授業ができました。」「では、県外も行けますか?」「はい。」
もちろん即答です。
この年の1月~3月はスクーリングで各地の巡回指導(スクーリングの授業を各地の会場で行う)をしていました。スクーリング実施地によって少人数だったり大人数だったり。3月からは生徒対応だけではなく、他の講師のまとめ役も担うようになりました。
当初、通信制高校の講師はこの年の3月までの勤務で終えるつもりでした。なぜなら、4月から再び公立高校の常勤講師として働くことを希望していたからです。講師登録票を地元の教育委員会にも提出していました。しかし、依頼はありませんでした。(4月に入って専門学校の非常勤講師の依頼を受けました。)
6月以降スクーリングの出向依頼がたくさん届き始めました。次第に通信制高校のスクーリング授業の進め方にも慣れていきました。8月~9月は専門学校の夏休み期間でしたが、私はスクーリング授業で全国を飛び回っていました。勤務していた専門学校は私が通信制高校のスクーリングで地元を離れるときも、授業の入れ替えをスムーズにやってくださいました。大いに感謝しています。
通信制高校と全日制高校の違い
全日制は常勤なら毎日、非常勤なら授業のある日に出勤して決まった生徒を相手に授業を行います。
例えば、地理総合(標準履修で2単位)なら、週に2回の授業を当該クラスの生徒に対して1年間行います。既定の出席数とテストの点数(欠点を取らない限り)によって単位認定となります。
通信制はスクーリングの時だけ(私が勤務した通信制は集中スクーリングの形をとっていました)出勤して、授業を行います。地理総合(標準2単位)を例にとるならば、レポート(教科書に準じた問題集みたいなものです)の提出とスクーリングが既定の時間(例えば1時間)、そしてテストに合格することで単位が取得できます。
※単位修得に必要なスクーリング時間やレポート、試験等の扱いは、学校や履修科目によって異なります。ここではMicchey先生が勤務された通信制高校での経験をもとに紹介しています。
通信制高校と(単位制の形態を取る)単位制高校との違い
通信制高校勤務ののち、定時制2校に勤めました。2校とも単位制でした。定時制は授業に出ることが前提です。それプラス授業によって課題を提出、テストの合格点を取って単位修得。単位制なら必修科目を含めた既定の単位数の習得(←ここ重要)によって卒業が認定されます。授業に出ることが前提なので、欠時数がオーバーすると単位未修得となり、卒業認定が遠のきます。
※単位修得や卒業認定の要件は、学校や教育課程によって異なります。
先述しましたように、通信制はスクーリングの出席が重要ですので、スクーリングを欠席しないことが肝心です。そして、レポート提出とテストの受験です。普段、なかなか学校に通えない事情がある方には通信制高校のほうが合っています。
通信制高校の先生をめざす方へ
生徒とは会うのはスクーリングの時に1回のみです。その後は単位を取り直すいわゆる再履修などにならない限りスクーリングで顔を合わせることはありません。ただ私は所持する免許教科の全ての科目のスクーリング授業を受け持っていました。よって、(例えば地歴公民科ならば)「倫理」で顔を合わせた生徒と「政治経済」でも再会…なんてことがありました。
また、スクーリングを担当するならば「一期一会」を忘れないことです。生徒は十人十色です。本来、時間をかければ生徒と関係性が築けるかもしれませんが、1回しか会わないわけですから…。生徒から嫌われたまま終わるなんてこともあります。時間をかけて関係を構築したいというタイプの方は全日制、定時制の先生になるほうがいいでしょう。
※通信制高校にもさまざまな通学形態やスクーリング方法があります。自分に合った学習スタイルかどうかは、各学校の教育課程や学習方法を確認することをおすすめします。

Micchey先生、貴重なお話をありがとうございました。
『「一期一会」を忘れないことです。
生徒は十人十色です。本来なら時間をかけて関係性を築けるかもしれませんが、スクーリングでは一度しか会わない生徒もいます。』
Micchey先生のこの言葉が心に残りました。
もしかしたら、その日を最後に二度と会わない生徒もいる。
その時、その時の人との出会いを大切にすることは、人生で出会う人との関わりにも通じることなのかもしれません。
これまでのMicchey先生の体験談はこちら⇩
センセースタイルでは、先生をめざす方・先生として働く方のリアルな経験を募集しています
通信制大学で教員免許を取得した経験、先生になるまでの道のり、実際に働いてみて感じたこと。
教員という仕事には、一人ひとり違ったストーリーがあります。
今回のMicchey先生のように、ご自身の経験を「これから先生を目指す誰かの参考になれば」と届けてくださる方がいらっしゃれば、ぜひお声がけください。
寄稿という形で、あなたの経験をセンセースタイルで紹介させていただきます。
「こんな経験でも大丈夫かな?」という段階でも構いません。
まずは、お気軽にお問い合わせください。
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